社会

ベーシックインカムのメリット

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ベーシックインカムに私は非常に期待しています。

なので、ベーシックインカムのメリットをまとめてみました。

ベーシックインカムとは?

ベーシックインカムの構想は「全ての国民に最低限の生活を送るのに必要とされている額を毎月無条件で交付する」という非常にシンプルなもの。

一見ただのバラマキにも見えますが、実は多くのメリットが期待されており、批判にも相応の反論ができるよくできたシステムです。

ここではそんなベーシックインカムのメリットを紹介します。

貧困対策

ベーシックインカムにおいてもっとも想像しやすいメリットはやはり貧困対策でしょう。

毎月、決まったお金がもらえるのですから貧困の対策になるのは明らかです。

ベーシックインカムであれば、生活保護など、既存の社会保障と違い、制限も手続きも必要ありません。

全員が無条件でもらえるのですから、不正受給の問題も無くなりますし、不公平感も無くなります。

ベーシックインカムは収入に関係なくもらえるわけですから、「下手に働くより、生活保護をもらった方が良い」といった本末転倒のジレンマも無くなります。

生存権の観点から言ってもベーシックインカムは理想的でしょう。

すべて国民は、健康で文化的な最低限度の生活を営む権利を有する。国は、すべての生活部面について、社会福祉、社会保障及び公衆衛生の向上及び増進に努めなければならない。

憲法第二十五条

これに対し、「リテラシーが低い貧困者にお金を渡しても酒、タバコ、ギャンブルに消える」という意見もありますが、それは生活保護をはじめとするあらゆる社会保障に言えることで、ベーシックインカムに限った問題ではないですよね。

犯罪が減る

犯罪の動機、原因には貧困を理由としたものが少なくありません。

確かに、日々の生活にも困って野垂れ死ぬくらいなら、人の物を奪ってでも生きようとする人間が出てくるのは想像に難くありません。

しかし、最低限生きていけるだけのお金があれば、当然、貧困による犯罪も減少します。

ベーシックインカムで最低限の生活の保証ができるわけですから、「飢えるより刑務所に入った方がマシ」というなんとも歪んだ社会を写した動機もなくなるでしょう。

犯罪とは少し違いますが、ホームレスや乞食(物乞い)などの問題も合わせて解決できます。

少子化対策になる

ベーシックインカムは生活保護のように世帯単位で支給されるものではなく、個人を単位として支給されます。

そのため、子供を増やすと増やした分だけ世帯の所得が増えます。

子供を増やしても、子供が最低限生きて行くために必要なお金が手に入るため、子供を授かる場合の金銭的負担が大幅に減ります。

子供を持つことによる金銭的負担が軽減されるわけですから、少子化対策になります。

経済が活性化する(景気回復)

無条件でお金が貰えるので、家計にも余裕ができます。

そうなれば、消費が活発になり、経済が回るようになることも期待できます。

社会保障の簡素化

日本は実は案外、社会保障が充実している国です。

しかし、それらの社会保障があまり知られていなかったり、管轄が国、地方、年金事務所など様々で手続きが面倒だったり、条件がマチマチで複雑だったりと利用するハードルは高いです。

しかし、ベーシックインカムがあれば、年金や生活保護をはじめとする、多くの社会保障が不要になります。

ベーシックインカムは生活保護や年金などと違い、無条件で毎月もらえるわけですから、社会保障が貰えるか考えたり、悩んだりすることがなくなりますし、社会保障が受けられる人と受けられない人の間での格差や不公平も是正されます。

そうなれば、副産物として、生活保護バッシングや不正受給問題もなくなります。

また、社会保障の手続きが簡素化されるので、公務員や審査のシステムなど社会保障のインフラも減らすことができ、そうなればインフラ維持に関わるコストが減るので、結果、行政が必要な税金も少なくできます。

社会保障の不公平感がなくなる

社会保障はアンフェア(不公平)なものです。

お金を稼ぎ、懸命に生活している方が使えない社会保障は多いですし、現実には社会保障で救いきれない貧困層も大勢います。

事実、私も精神を病み、家からほとんど出ることができず、故に働くこともできませんが、実家暮らしの神経症なので障害手帳や障害年金、生活保護は貰えません。

世の中には外で働きながら生活保護で悠々自適な生活を送っている方もいるのに、たまたま症状が条件を満たさないからって外出すら介助なしではまともにできない私が使える社会保障はまるでなし。

実にアンフェアだと思います。

まぁ、これは私の個人的な体験ですが、事実、「下手に頑張るより、生活保護を受給したり障害者枠に入る方が得」といった現象はよくありますよね。

これは非常にアンフェアですし、本末転倒です。

さらにわかりやすい例だと「年金が貰えるかわからない」「貰える年金が少ない」というのも不公平な社会保障の典型例だと思います。

個人的に泣けたのは遺族年金が男性は貰えないという話(現在は一部改正)。

東日本大震災で妻を亡くした男性が遺族年金を受給しようと思ったら、男性だから受給できなかったというんですよね。

この時知ったんですが、遺族年金て男性が不利に設定されているんですよね。

その人物は子供も育てていかなくてはならなくて、「妻ではなく自分が死ねばよかった」とコメントしていたのは悲しかったです。こんな不公平な社会保障があるんだなと思いました。

しかし、ベーシックインカムならそんな不公平感はありません。

一切の条件を問わず、一定額を給付するので、「働くより、生活保護を受給する方が得」「もう少し障碍が重い方が就職が楽」「女より男が死んだほうが得」といった不公平感、ジレンマ、差別が無くなります。

条件がないので、生活保護のように「現状でも苦しいけど、貯金も使い果たしてもっと困窮しないと助けて貰えない」というような”制度を使うためにさらに困窮する”といった負のスパイラルにハマる心配もありません。

労働意欲が向上する

無条件でお金が手に入ると、人は働かなくなるのでは?といった意見があります。

これに関してはいくつか反論があるのですが、わかりやすいところでは所得制限の有無があります。

生活保護や扶養控除には所得による制限があるため、「働かない方が得」という現象が起こってしまいます

しかし、ベーシックインカムは所得制限がないため、ベーシックインカムを受け取るからといって就労を控える必要がありません。

つまり、この場合の考え方としては、ベーシックインカムよりも就労に制限がある生活保護や障害年金、扶養控除の方が労働意欲の低下を招いているという考え方です。

そのため、生活保護や各種年金を廃止し、ベーシックインカムに統合した方が人々の労働意欲は高まるだろうということです。

余暇ができる

お金を稼ぐために残業する会社員は多いですよね。

しかし、ベーシックインカムによって金銭的余裕ができれば、その分働く必要がなくなりますから、会社員も収入より家庭や趣味を優先できます。

学生が勉学に集中できる

学費を稼ぐためにアルバイトする学生も多いです。

しかし、ベーシックインカムによって金銭的余裕ができれば、その分働く必要がなくなりますから、学生はアルバイトをせず、学業に集中できます。

ギャップイヤーが取りやすくなる

学校を卒業後、進学や就職をする前の期間を長く取り、その間に学校や職場ではできない経験をすることをギャップイヤーと言います。

ギャップイヤーには留学やボランティア活動に勤しむ方がいますが、それってお金に余裕がないとできないですよね。

しかも、履歴書上、一年間の空白ができるリスクもあるので、就職にも余裕、自信がないといけません。

しかし、ベーシックインカムがあれば収入のない生活を1年送っても問題は起こりません。

履歴書上の空白故に就職できなくても、ベーシックインカムがあればのたれ死ぬことはありません。

また、せっかくのギャップイヤー中にお金のためにアルバイトをする必要も減ります。

DVから逃げやすくなる

ベーシックインカムがあれば、パートナーに養われているから…保護者に養われているから…と言った理由でDVを受け入れる必要はありません。

家で辛いことがあれば、ベーシックインカムのお金で一人暮らしを始めてしまえばそれでOKです。

ローンや契約を結びやすくなる

現状、学生や無職など収入がない方やフリーランスなど収入が不安定な方は信頼がなく、クレジットカードが作れなかったり、ローンや賃貸契約が組みにくかったりといったことがあります。

しかし、ベーシックインカムがあれば、最低でも毎月一定額の収入がある訳ですから、それを収入としてクレジットカードを作ったり、ベーシックインカムを担保にローンを組めるようになります。

クレジットカードを持つことができなかったり、賃貸契約ができず、不便な生活を送っている方は案外多いですからね。

貧困層や学生、フリーランスでもクレジットカードを持てるようになれば、キャッシュレス社会が促進し、社会の利便性が高まります。

国民全てが、「毎月一定額の収入があること」という条件がある上位クラスのクレジットカードを作れるようになるのは特に良いですよね。

また、フリーランスになって一人暮らししようとしたら、賃貸契約を断られたというケースもあります。

そんな時もベーシックインカムがあれば大家さんも安心して貸せますよね。

お金持ちほど便利でお得な生活ができ、お金がない人は利便性やお得さを享受できないような社会では格差が広がる一方ですからね…

誰でもクレジットカードを作ったり、家を借りたりできるようになると良いですよね。

お金にならない特技も評価される

あらゆる特技や能力が仕事やお金に繋がるとは限りません。

世の中には「ルービックキューブが得意」「ペン回しが上手い」といったお金にするのが難しい能力を持った方は少なくありません。

これまでの社会では、「英語ができる」「プログラミングができる」などといった「お金になる能力」だけが評価されてきました。

しかし、ベーシックインカムがあれば、必ずしも能力をお金に換えなくても生きていけるわけですから、先述したルービックキューブやペン回しと言ったお金にならない特技も評価されるようになります。

お金にならない仕事も継続できる

売れないアーティストやYouTuberは多くいます。

好きなことや得意なことを仕事にするのは悪いことではありません。しかし、お金にならないとそうした仕事を継続することができません。

アーティストだけでなく、アニメーターや慈善事業に取り組むNPO職員など、重要だけどお金にならない(生活に十分な稼ぎが得られない)仕事は多くあります。

しかし、ベーシックインカムによって日々の生活に必要なお金が保証されれば、こうしたお金にならない仕事を継続することも容易くなります。

不安定/不確実な仕事に就ける

起業や先の述べたアーティストやYouTuberなど、安定した給与が稼がない職業はどうしてもリスクの高い挑戦になります。

なぜリスクが高いのかといえば、生活できる可能性が低いからです。

しかし、ベーシックインカムがあれば、起業やアーティスト活動で失敗しても、何の問題もなく生活ができます。

失敗しても問題なく生活できるとわかっていれば、より集中して起業やアーティスト活動など成功率が低い活動に挑戦できます。

また、ベーシックインカムは世帯ではなく、個人個人に支給されるものですから、大黒柱(古い表現ですが)が起業に失敗しても本人含め全員の生活が保証されているわけです。

したがって、起業に失敗して一家離散…なんてことも(少なくとも金銭的には)起こりにくくなります。

働き方が多様化する

最低限生活するだけのお金を稼ごうとすると、どうしても最低限働かなければならない時間が発生してしまいます。

その結果、「最低でも週40時間労働」「土日は必ずバイトを入れる」といったスケジュールが半強制的に出てきてしまうわけです。

しかし、ベーシックインカムで最低限生活に必要なお金が支給されれば、極論、働かなくても生きていけるわけですから、より柔軟に労働のスケジュールを組むことができます。

小さい子供がいたり、学びたいことが多い場合は週2日労働にしたり、お金に繋がりにくいため、手を出せていなかった仕事に集中したりといったこともできます。

ブラック企業が是正する

ブラック企業をなくすためにはどうすればいいのか?

そんなのは単純で、みんながブラック企業に努めなければ良いだけです。

セクハラ、パワハラ、不当な扱いを受けたら、然るべきところに訴え、サクッと退職すればなんの問題もないですよね。

しかし、それは現実的ではありません。なぜなら、多くの人が行きていくために、お金を稼ぐために例えブラック企業でも就労しなければならない現実があるからです。

逆にブラック企業側はその点につけ込んで従業員を奴隷のように使うわけですよね。

ですが、ベーシックインカムがあればどうでしょうか?

別に働かなくても最低限の生活ができるわけですから、会社が嫌なら辞めればいいだけです。

ベーシックインカムによって「生活のためにいやいやブラック企業で働かなくてはならない」といった現実がなくなるため、ブラック企業の働き手は大幅に減ると考えられます。

住宅ローンでもあるならともかく、学生バイトなどはどう考えてもブラック企業で働く理由がなくなるでしょう。

そうなればブラック企業は従業員をまともに扱わざるを得ません。

また、これにより政府や労働組合がブラック企業の是正に取り組む必要がなくなります。

会社の制度に政府があれこれ文句をつけるのは好ましくありません。しかし、酷いブラック企業が多い現状では政府が逐一介入する必要が出てきてしまいます。

でもベーシックインカムによってブラック企業がなくなれば、政府があれこれ市場に介入してホワイト企業を作り出す必要もなくなります。

会社が従業員を解雇しやすくなる

これは政府がルールを変える必要もあるのですが…

従業員を解雇した瞬間、その従業員がホームレスになるような社会では政府としても解雇規制を強くせざるを得ません。

また会社側も従業員を解雇する=従業員を路頭に迷わせることだと考えると、解雇するのに罪悪感を感じてしまいます。

しかし、従業員が会社を解雇されても、ベーシックインカムで悠々自適に生活できるとわかっていたらどうでしょう?

「別に会社をクビになっても生活できる」とわかれば政府としても会社としても従業員を解雇しやすいですよね。

従業員を解雇しやすくなれば、会社が新しく社員を採用する際にも気軽に採用できるようになります。

ベーシックインカムがあれば…という訳ではありませんが、採用と解雇が気軽にできる雇用の流動性が高い社会を実現するにはベーシックインカムの導入は非常に有効な手段です。

不人気な仕事の労働環境や給料が改善する

ベーシックインカムがあれば、生活のために嫌な仕事をする必要はありません。

そうなれば、給料が安くてキツイ仕事は今まで以上に不人気になります。

しかし、不人気=不要な仕事ではありません。

キツイ仕事や危険な仕事でも、世の中のために必要な仕事は残念ながら多くあります(そうした仕事はロボットやAIに任せたいところですが、現状のテクノロジーでは人間がやらざるを得ません)。

結果、今まで以上に不人気となったキツイ仕事や危険な仕事を人にやらせるためには、労働環境や賃金を改善しなければ人が集まりません。

結果、労働環境や賃金が改善します。

より良い製品/サービスが生まれる

ベーシックインカムによって生活が保障されると、困窮した生活に悩みながら仕事をする必要がなくなります。

一方、企業も雇用の流動性が高くなれば、より優秀な人材を獲得するチャンスになります。

結果、個人、企業問わず、仕事のパフォーマンスが上がり、より良い製品やサービスが生まれます。

また、リスクを取って起業などに挑戦することも容易くなりますから、社会により良い製品/サービスを生み出す起業家が登場する可能性も高まります。

まとめ

とにかく無制限で一定額のお金がもらえるわけですから、それによって解決できる社会問題は無数にあります。

ここでもいくつか取り上げましたが、他にもベーシックインカムのメリットはたくさんあると思います。

社会保障としても年金や生活保護より、透明性が高く、公平なので、優れていると思いますね。

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