人工の子宮でウサギを妊娠させることに成功
2020年12月2日

再生医療について研究するウェイクフォレスト研究所(WFIRM)の研究者がウサギから採取した細胞を培養し、雌ウサギに人工子宮を形成することに成功しました。
培養された人工子宮は妊娠する能力を持っており、人工子宮を持った雌ウサギは雄のウサギと自然交配し、子ウサギを産みました。
この研究結果について研究者らは「(人間の)患者自身の細胞を使って子宮の欠陥を治療することができる可能性の道筋*」とみています。
*原文:This research introduces new avenues for potentially creating tissue substitutes derived from a patient’s own cells to treat uterine defects.
患者自身の細胞を使って臓器を作る方法は、ドナーから臓器を移植する必要がなく、拒絶反応のリスクや抗拒絶反応薬の必要性を回避することができます。
そのため、子宮因子の不妊治療に対する良い解決策になる可能性があります。
バイオテクノロジーってすごいなぁ。子宮に限らず、人間の臓器に応用できればいつかドナーという概念が古いものになるかも。
参考:A tissue-engineered uterus supports live births in rabbits | Nature Research Bioengineering Community、Bioengineered uteri support pregnancy — ScienceDaily