中国で規制・検閲されているウェブサイトと対処方法

中国への旅行や留学、出張で頭を悩ませるのが、中国のインターネット規制です。
中国では日本人にとってメジャーなウェブサイトやWebサービスを使うことができません。
また、使えても厳しい検閲があります。
しかし、VPNを使えばそうした規制や検閲を避けることができます。
中国で使用できないインターネット
中国政府(中国共産党)は厳しいインターネット規制・検閲を行なっており、特定のウェブサービスやウェブサイトを閲覧できないようになっています。
これを「金盾(ジンドゥン)」と呼びます。
日本では万里の長城(グレート・ウォール)をもじった「グレート・ファイアウォール」という呼び方が有名です。
日本人にとってメジャーなサイトでは以下のようなサービスが利用できません。
制限がかかっているウェブサイト/ウェブサービス
以下のウェブサイト/ウェブサービスは一部、もしくは全部が接続に制限がかけられています。
- Wikipedia(全言語)
- Google(GmailやGoogleマップなど複数のGoogleサービス)
- Instagramom
- Google+
- YouTube
- LINE
- ニコニコ動画
- WordPress.com
- livedoor Blog
- FC2
- アメーバブログ
- Yahoo!ブログ
- exblogブログ
- Seesaaブログ
- Google Blogspot
- Dropbox
- DMM.com(アダルトコンテンツ[www.dmm.co.jp]のみ接続遮断)
他にも多くのサービスが接続遮断されています。
確認された検閲対象用語
また、中国国内のサイトや規制対象外のサイトでも、以下の用語を検索したり、それに関することをブログに書き込むなどすると、接続遮断や書き込みの改変・削除される可能性がある他、インターネット上での行動を厳しく規制・監視される恐れがあります。
- 中国共産党について
- 中華人民共和国の歴史問題
- 天安門事件
- 1989(六四天安門事件の起こった年)
- 89(六四天安門事件の起こった年)
- 6/4(六四天安門事件の起こった日付)
- 反共産主義
- 民主主義
- 台湾問題
- チベット問題
- ポルノグラフィ
- ギャンブル
- パナマ文書
他、多くのキーワードが検閲対象です。
アプリもNG
上記の中国で規制されているウェブサイトやウェブサービスは、ブラウザだけでなく、アプリ版も使用できないようになっていることがほとんどです。
例えばYouTubeやGmailはブラウザ版もアプリ版も使えません。
アプリによってはブラウザ版がダメでも使えてしまうことがありますが、基本的には使えないものと捉えておくといいでしょう。
また、同じサイトでもHTTPS通信をすることで遮断・検閲を避けることができるサイトもあります。
サイトの通信や形態、状況に応じて遮断・接続されるものは色々あります。
渡航前には最新の情報を調べるようにしましょう。
中国政府の規制・検閲を避けるには
中国政府(中国共産党)による規制・検閲を回避する方法はいくつかありますが、もっともメジャーなのはVPNを使う方法です。
VPNを使えば、インターネット通信を中国の規制・検閲が及ばない海外のサーバを経由してインターネットにアクセスすることができます。
しかし、中国政府もこの手のVPNへの規制を厳しくしています。他、Torなどへの規制も強くなっており、完全に中国政府とのいたちごっこ状態となっています。
中国渡航前は契約を検討しているVPNで本当に規制や検閲を回避できるかチェックしましょう。
また、下手な単語等を検索して中国政府のブラックリストに入っても何のメリットもありません。
ですから、VPNやTorを使い、グレート・ファイアウォールを回避できたとしても、自分の好きなサイトや必要なサービスを使うにとどめ、下手な発信はしないように心がけましょう。
ちなみに、VPNは外国人だけでなく、中国人も結構使っているようです。台湾や香港のサイトを見ることが多いそうですよ。
VPNは渡航前に設定を!
中国の規制や検閲を避けられるVPNですが、VPNの設定やアプリのインストールが中国国内でできるとは限りません。
中国の現地でVPNの設定をしようとしても、管理画面や設定画面に接続できないというケースがあります。
VPNの契約や設定は必ず渡航前(規制、検閲がある中国国内に入る前)に済ませましょう。
まとめ
中国政府のインターネット規制・検閲は日に日に厳しくなる一方です。
VPNやプロキシなどで回避しない限り、この記事で紹介したようなウェブサイト、ウェブサービス、用語は使えません。
一時期、日本でも話題になった匿名化ソフト・Torは非常に簡単かつ安価(Tor自体は無料でダウンロード可能)に利用できる規制・検閲回避ツールです。
ただし、Torも完全ではなく、検閲のリスクがあるとのこと。
中国国内で自由にインターネット通信したい方はVPNやプロキシなどの準備をしっかりしておきましょう。
有名所だとインターリンクが各国/各地のネット規制を避けるためのVPNを「セカイVPN」という名前で提供していますね。