10人に1人いるLGBTとは?|「知らない」では済まされない

10人に1人ともいわれるLGBT。
レズやゲイ等の性的少数派のことですが、「LGBT」という言葉を知らない方も結構います。
そんな方のために基礎知識をまとめておきます。
LGBTとは
LGBTとは以下に当てはまる方々、および以下の事柄のことです。
- レズビアン(女性同性愛者)
- ゲイ(男性同性愛者)
- バイセクシュアル(両性愛者)
- トランスジェンダー(心/頭と体の性が一致しない人)
また、LGBTという言葉には時に中性、ジェンダークィアやインターセックス(両性具有者)などのセクシャル・マイノリティ、性的少数派を含めることもあります。
ただし、LGBTの定義をセクシャル・マイノリティ全般に拡大してしまう事は適切でない場合も多々有るので注意が必要です。
その問題に関して、Wikipediaの一文を引用、紹介しておきます。
この言葉は当事者の間で一般的となり、更にセクシュアルマジョリティー(性的多数者)の間でも欧米諸国や日本などで広く受け入れられている。LGBTという言葉は性の多様性と性のアイデンティティからなる文化を強調するものであり、性的少数者と同一視されることも多いが、LGBTの方がより限定的かつ肯定的な概念である。
引用元:LGBT – Wikipedia
性的マイノリティについてはこちら。
一部省略しているので詳しく知りたい方は引用元のWikipediaをご覧ください。
性的マイノリティとよく似た言葉で、しばしば混同される概念・言葉として、LGBT がある。
性的少数者とLGBTの違いとして、その言葉のなりたちがあげられる。性的少数者が客観的に性におけるマイノリティを定義しているのに対し、LGBT は、1988年頃に、アメリカの活動家が使い始めた言葉であって、ゲイのコミュニティ、トランスジェンダーのコミュニティ等に属する人々が、自らを呼ぶ言葉としてこの名称を選んだということである。
LGBT は、性的指向と、ジェンダー・アイデンティティ(性自認)という、全く異なるもので形成されている。
LGB は、レズビアン(女性同性愛者) / ゲイ(男性同性愛者) / バイセクシュアル(両性愛者)の性的指向によって決まる、三つとされる。
TT は、トランスジェンダー / トランスセクシュアル(性転換症)のジェンダー・アイデンティティ(性自認)によって決まるものである。ゲイ・コミュニティの権利主張の声が大きいため、安直に「LGBT=ゲイ・コミュニティ」を、意味してしまう場合がある。
性的マイノリティのなかで、性的指向の極、すなわち LGB が多数派を形成し、少数者の中の更に少数者として、TT や I の極が位置付けられる現実がある。これは、同性愛者の人口比がきわめて大きく、統計によって異なるが、おおよそ、人口の5%程度が先天的な同性愛指向を持つと考えられるのに対し、トランスジェンダーは、人口比ではるかに少数であるという事実からも言える。
この記事でも10人に1人とタイトル等に書きましたが、それはLGBT全体の割合であり、かつ比較的多い調査結果です。
ゲイだけ、トランスジェンダーだけで見た場合やカミングアウトが難しい地域 (しやすい地域)によっても変わると考えられます。
10人に1人はあくまで一例です。
名前の由来
「LGBT」というのはそれぞれの英語表記の頭文字です。
- レズビアン(Lesbian)
- ゲイ(Gay)
- バイセクシャル(Bisexual)
- トランスジェンダー(Transgender)
これらの頭文字をとって「LGBT (エルジービーティー)」です。
また、性自認や性的指向にも様々なものがあることからLGBTs (複数形に倣い)、 LGBTQ(自分の性自認がわからない、疑問がある=「Questioning」またはLGBT以外の性自認を表す「Queer」の頭文字を付けた形)など様々な単語があります。
LGBTの特徴
LGBTの方々のそれぞれの基本的な特徴を解説します。
あくまで「基本的」な定義です。これが全てではないことに注意してください。
レズビアン
- 体の性別 : 女性
- 心の性別 : 女性
- 恋愛対象 : 女性(寄り)
女性に生まれ、心も女性。そして恋愛対象も女性の方です。
ただし、女性も男性も好きになるけど、どちらかというと女性(同性)の方が好きになるという場合も含まれます。
ゲイ
- 体の性別 : 男性
- 心の性別 : 男性
- 恋愛対象 : 男性(寄り)
男性に生まれ、心も男性。そして恋愛対象も男性の方です。
ただし、男性も女性も好きになるけど、どちらかというと男性(同性)の方が好きになるという場合も含まれます。
バイセクシャル
- 体の性別 : 男性/女性
- 心の性別 : 男性/女性
- 恋愛対象 : 両性
恋愛対象に男も女も関係ない人です。
たまに「男と女、2人の恋人を同時に作る人」という意味だと勘違いしている方も居るようですが、そんな器用な人の事ではありません。
バイは有名人の中でも多く、ゲイ・フレンドリーなLady Gagaや覆面歌手のSiaなどがいます。
トランスジェンダー
- 体の性別 : 男性/女性
- 心の性別 : 男性/女性/中性/無性
- 恋愛対象 : 男性/女性/両性/無し
明確な定義はまだ議論が必要なところですが、多くの場合「心の性と身体の性が一致しない人」のことを指します。
性同一性障害はトランスジェンダーに含まれます(多くの場合)。
また、トランスジェンダーの中には男性、女性だけでなく、「中性」や「無性」を含めることも多々有ります。
あくまで、割り当てられた性別(多くの場合、性器と社会的な役割において)と自認する性別が違う状態です。
トランスジェンダーの特徴
好きになる人の性別で判断するレズ、ゲイ、バイと違い、恋愛対象は関係ないのが特徴ですね。
その分、すこしデリケートです。
またマスコミから支援団体までLGBTというと大抵ゲイとバイばかりでトランスジェンダーは支援していない、考慮していない事が多々有ります。これも大きなポイントであり問題でもあります。
(例: 同性婚推進を目的とするパレード(デモ、イベントの形になることも)がLGBTパレードと呼ばれるなど)
トランスジェンダーが他(LGB)と一番違うのは、自分の身体の性別や社会的役割の性別に違和感を持っているという事です。
自分の性別に違和感を持っている状態ですね。
それを緩和するためホルモン注射や性転換手術、身近なものだと異性装等をする方がいるのです。
トランスジェンダーの同性愛
もちろん「トランスジェンダーのレズビアン(ゲイ、バイ)」もいます。
以下のような状態ですね。
- 体の性別 : 男性
- 心の性別 : 女性
- 恋愛対象 : 女性
これぱっと見だとストレート(異性愛)に見えますが、心の性別が分かった時、レズビアンだとわかります。
こうしたときは、いやこうしたときでなくても常に心の性別を重視してあげて欲しいです。
LGBTは10人に1人
日本人の約5%がLGBTと言われています。
先述通り、レズ、ゲイ、バイとトランスジェンダーは少し違いますし、調査によって1%~15%と幅がある調査結果が報告されていたりもします(この記事では信憑性がある中で多い割合である10%を取らせてもらいました)。
しかし、どちらにせよLGBTは身近という事です。
学校ならクラスに1人は居る計算ですよね。1%でも2~3クラスに一人です。
あなたの隣の席の子、LGBTかもしれませんよ。
性別も個性も虹色
世の中色んな人が居ます。当然です。
誰を好きになってもいいし、どんな生活をしてもいい。LGBTを始め、人の個性ってイロイロ。そんなものは人の数だけあります。
世の中に居るのは男と女だけではありません。
恋愛対象も男、女だけでなくなんだっていいのです。
みんな自由に好きなものを愛せば良いのです。もちろん愛さなくてもいいのです。
役割も生き方も関係ありません。
あなたが男性だろうと女性だろうとそれ以外だろうと自由に生きる権利があるはずです。
LGBTの人々も同じです。
まとめ
この手の記事を書く度に思いますけど、人間みな違うのは当たり前なんですよね。
色んな性別のあり方。色んな恋愛のあり方があって良い。
「自分と他人が違うのは当たり前」って毎回思います。